dima
  • stove

    冬の寒い日、いつもより早足で帰宅し、一目散に石油ストーブへと向かい 火をつける。石油が赤くぼんやりと筒の中で燃え始めると、体の緊張がほ ぐれてホッと一息つく。そして手をかざしながら部屋が暖まるのをじっと 待つ。暖かな光がゆっくりと部屋全体を満たしてゆく。
    stove は石油ストーブが放つその「暖かな光」だけを取り出したスタンドライト。stove に明かりをつけると、部屋が少しだけ暖かくなった気がしてそっと手をかざしてみたくなる。明かりを見つめ ながらぼんやりと時間を過ごしたり、ベッドに横になって本を読みたくなる。 stove のスイッチを ON にしても、石油ストーブのように部屋の温度を上げてくれるわけではない。しかし、物理的に暖かかった場面が心の中に一瞬浮かび上がり、少しだけホッ とした気分になる。私たちの心の奥深くで共有している感覚を掘り起こす事で、室内の温度が少し変わったような気持ちになる。そんな地球環境と人間の間に空いた隙間をそっとつなぐようなプロダクトを目指した。photo by JUNICHI YAGINUMA